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「取り敢えずさ、リビングのソファで横になってて。僕、ご飯作るから。」
「あらあらまぁまぁ。良いお嫁さんになりそうだわ。」
できればそれはお婿さんがいいんだけど…と思いながら姉さんを起き上がらせて肩を貸してリビングへと向かう。
ーカチャ
「…あ、れ?父さん……どうしたの?」
リビングに続く扉を開けると正座した父さんが俯いていた。
「白亜(はくあ)、飛鳥、話があるんだ。」
父さんは真剣な顔でそういった。
あ、白亜っていうのは姉さんの名前ね。
「わ、わかった…けどとりあえず姉さんをソファに……」
「!…白亜、大丈夫かい?」
姉さんの顔を覗き込み、ヒョイっとお姫様抱っこする父さんは所謂イケメンってやつだ。
なのに僕がなぜこんな平凡なのかっていうと、母さんがとっても普通の人だったからだ。でも、よく笑う人だったと聞いている。
「それでお父さん、話って何かしら?」
そう切り出したのはソファで横になっている姉さん。僕はソファの下で正座している。
「実は…」
僕たちの向かいに父さんは正座して座って言いにくそうに口を開いた。
「結婚を前提にお付き合いしている人がいる。」
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