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「姉さん!!」
「ん~なんなのぉ、飛鳥ちゃん。」
ノックもせずに姉さんの部屋のドアを勢いよく開けると、部屋着のワンピースを着てベッドに横になりながら本を読む姉さんの姿があった。
「こ、…ここ、こ、これ!…どっ、どういうことなのか、説明して!」
「飛鳥、どもりすぎ…」
飛鳥くんが背中をさすってくれて、それに目を光らせる姉さん。だけどそれどころじゃない。
手に持っていた本を姉さんの目の前に差し出した。
「この尊い本が、なぁに?」
「…な、なにって…あ、飛鳥くんの部屋にあったんだ!!姉さんの仕業でしょ?」
ニヤリと笑う姉さんは確信犯で、僕の部屋にもたまにそういった本が置かれている時がある。
もう表紙を見た時点で僕的にはアウトだったから中身は見なかったけど、飛鳥くんはどうしたのかな?
「だって、そういうの興味あるでしょう?」
「あっ、あっ、飛鳥くんはそういうことしないの!余計なお世話だよ!」
「あら、そうかしら?」
姉さんはふふ、と笑いながら本を手に取って、飛鳥くんに視線を向けた。僕はその視線を追うように飛鳥くんを見ると、顔が薄っすら赤くなっていた。
「…飛鳥くん?」
僕が目をまん丸にしていると、飛鳥くんと目があって、ふいっと目が逸らされてしまった。
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