MISSION 2-(4)

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ルイくんは、握った私の手を離すことなく、 ベンチからすっと立ち上がった。 距離が近くて・・。 一歩後ろに下がろうとしたのに、 ルイくんの片手が私の肩を支えるように添えられて、 離れられない・・。 「え・・。ナニ・・?」 近すぎて、見上げることも 目を合わせることもできなくて、 思わずうつむいた。 「『私、もう傷つかないから。ルイくん、好きにしていーよ。』 ってさぁ。襲っていいってことだよな・・?」 私が言った言葉・・? 「うそっ。私、酔ってて・・。本当にごめんなさい・・」 「俺じゃ傷つかねーのに、トオルじゃ傷つくんだ?」 ため息まじりに、言ったルイくんの言葉が、 私の心を揺さぶる。 我慢してた涙がまたジワリと溜まっていった。 「傷ついてなんて・・」 ない・・。 ただ、あんなヒトを好きだった自分が情けなかっただけ。
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