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「桜井は、本当に寂しくない?
このまま、ずっと一線で働いて、
フッと肩の力が抜けた時に
そばに誰かいて欲しいって思わない?」
俺は酔っていた。
普段はそんなこと聞かないけど・・。
『全然平気!』
『大丈夫!』
『一人が気楽でいい』
仕事女の桜井なら、
きっとそんな答えだろうと思っていたのに、
桜井が、初めて見せてくれた
『弱さ』。
それが、心に刺さった・・。
「寂しくないわけじゃないよ。
不安だらけ。
これから先どうしたって年をとっていくのに、
一生孤独かもしれないって思ったら
やっぱり怖いよ・・」
そう、、なんだ・・・。
この言葉を聞いて、
『ハガネの女』なんて、全然思えなくて。
俺が守りきれなかったユキと、
桜井が重なって見えたんだ。
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