35歳の誕生日 ①(3)

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「・・莉子は、あなたに、何も話してないの・・?」 「・・・何のことだよ・・」 彼は、少し首をかしげて、考え込みながら、ポツっと言った。 そっか。 人のために自分が犠牲になって身を引くとか・・。 莉子なら、 十分、ありえる・・。 だけど、それじゃ・・彼の気持ちはどうなるの・・? 「ちょっと・・ 話がしたいんだけど・・。 それ食べ終わってからでいいから、 いい・・?」 「・・あぁ・・」 彼は、素直に頷くと、 残っていたラーメンを食べることなく、 箸を置く。 「ここじゃ、なんだから・・ 外で・・」 「そーだな・・」 彼は、すぐに立ち上がった。
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