35歳の誕生日 ①(3)

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私は中嶋くんに向かって、両手を合わせた。 「ごめん。ちょっとだけ待ってて・・。 すぐ終わるから。」 「あ、あぁ・・」 中嶋くんは、キョトンとしたまま、頷いた。 立ち上がった彼の様子をチラッと見ると、怪訝そうな顔をしたまま、私をジーっと見下ろしている。 「じゃあ・・」 彼に言って、そのまま、すぐにお店の外に出ると、 冷たい空気が、火照った頭を冷やしていく。 彼は、さっきまでの横柄な態度からは、考えられないくらい文句も言わずに付いてきていて、 お店の入口から数歩離れた、建物の横で、 私たちは向かい合った。
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