35歳の誕生日 ①(3)

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「さっきから、何言ってんのか、全然わかんねぇ・・。 莉子さんは・・」 不機嫌な顔のままだけど、彼の口から、莉子の名前が出て、 そこに乱暴さを感じない・・。 「莉子は・・・ あなたに何も言わずに、離れていったんだよね・・?」 彼はまた首をかしげて、 ふぅっと 息を吐き出した。 「・・・はじめから、同情だけだったんだろ? 納得なんていかねーよ。 だけど、電話もメールも拒否られるほど、離れたいなら・・。 どうしろっつうんだよ・・」 「・・同情・・?」 さっきの横柄な態度と違って、今の彼は、切なそうで・・。 別れた後も、彼は莉子に 連絡を取ろうとしてたんだ? 莉子が何て言って別れを切り出したのかはわからないけど・・。 彼は、莉子の事情を全く知らずにいる。
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