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莉子のアパートに向かって行った彼の後ろ姿が完全に見えなくなると、
なんだか突然、外気が寒く感じて
私は、足早に、店内に戻った。
・・中嶋くんを待たせたままだったっけ。
「お待たせ。ごめんね・・」
中嶋くんは、ちょっと神妙な顔をして私を見る。
「・・・何があったわけ・・?
さっきのあいつはすごい勢いで出てったし」
「・・・・」
カウンターに目をやると、状況が掴めていない森田さんも、順ちゃんも、私の様子をじーっと伺ってる。
「あの・・。
今は、詳しいことは言えないけど。
ただ、彼・・ルイくんの別れた彼女が、私の友達でね。
いろいろ誤解があったみたいで・・」
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