35歳の誕生日 ②(1)

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「そういえば・・。 さっき、中嶋くんが、森田さんと話してた ユキさん?って・・」 一応、あの時、気を使って席を外したけど、やっぱりちょっとだけ気になっていた。 「あぁ。元ヨメ。 あの店、来たらしいんだよな」 中嶋くんはさらっと答える。 その口調に、 深刻さをあまり感じなくて、ホッとした。 「やっぱり、そうなんだ」 「ま、結婚してる時も、 あの店にはよく行ってたから、不思議でも何でもないんだけど・・」 「ふーん」 「・・気になる?」 「うーん。なんとなくね。 だって中嶋くんが、別れたのさえまだ信じられないし」 私は特に躊躇することなく、正直に言う。
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