35歳の誕生日 ②(1)

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「部長・・。 出張からお帰りになったんですね。 お疲れ様です」 私は、いつもの仕事の口調で言うと、部長の前で足を止めた。 中嶋くんと組んだ腕は、 そのまま。 「あぁ・・」 目を丸くして 驚いているように見えるのは、友田部長も一緒だ。 「・・・・・」 「・・・中嶋と・・ だったんだ・・」 友田部長がぽつりと口にする。 「はい・・。 部長は、どうしたんですか?」 「・・・・」 トクン、トクンと胸が高鳴る。 部長は、何も答えず、私たちをじーっと見つめているのが分かるけど・・。 私は目を合わすこともできない。 気まずい空気が流れていく。
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