35歳の誕生日 ②(1)

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「奥様の出産一時金の手続きですが・・。 今は、直接、医療機関で申請を おこなっていただくようになっています。 そちらで、よろしくお願いします」 「え・・」 思わず、声を上げてしまった。 部長は・・。 奥さんとは不仲って・・。 男と女の関係じゃないって・・。 だけど・・ 部長の奥様が、出産、されるの・・? 思わず部長の顔をマジマジと見上げる。 「あ・・あぁ・・。 わかった・・」 曖昧に返事をする部長。 事実なんだよね・・。 部長を見上げ、固まってしまった私の腕を 今度は中嶋くんが軽く引っ張った。 「じゃ、行こっか」 私の耳元で小さく囁かれた中嶋くんの声に、 体がピクンと反応する。
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