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「どこ行くの?」
ミナミの声がすぐ後ろからして、
歩調を緩めた。
決まってるだろ?
「とりあえず、
話をつけねーといけねーだろ」
「・・・莉子に・・会いにいくの・・?」
「あぁ・・」
聞くまでもねーだろ。
そう思っていたら、
再び後ろからミナミが早口で伝える。
「莉子は・・
今、実家に帰ってる。
たぶん、妊娠の報告をしに。
月曜日の仕事までには、
こっちに戻ってくると思うけど」
実家に・・。
帰ってんの・・?
「そーなんだ・・」
急いで前へ進んでいた足が止まって、後ろを振り返った。
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