35歳の誕生日② (2)

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なかなか涙は落ち着かなくて、 「やっぱり、私・・。 堂本くんが・・好きみたい・・」 震える唇で、やっと口に出せたのは、 それだけだけど・・ 「そうだろ?」 中嶋くんは、 いつもの優しい笑顔に戻って、 満足そうに頷いた。 中嶋くんは、 はじめから私を抱く気なんて、なかったんだよね・・? こんな時も優しくて。 本当に、いい人なんだから・・。 「・・ちょっと、トイレ借りるな」 「あ・・。うん」 私は頷いて、トイレのドアを指さすと、 中嶋くんはソファーから立ち上がり、 トイレに向かっていった。
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