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誕生日の翌日の土曜日。
私はお昼過ぎに家を出た。
中嶋くんが書いてくれたメモは、
暗記するくらい何度も眺めて、
調べた地図は頭に叩き込んだ。
隣の駅名の入った堂本の新住所は
思っていた以上に家から近くて
ここなら
歩いて２０分もかからないかもしれない。
『堂本、明日ヒマらしいぞ』
中嶋くんの言葉が頭にこだまする。
緊張でずっとドキドキしているけど……。
中嶋くんが背中を押してくれたから。
ちゃんと自分の気持ちに気付かせてくれたから。
私も頑張らなきゃ。
暗記したメモをカバンに入れて、
私はその場所に一歩一歩、歩みを進めた。
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