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「ほら!莉子もメイク取れちゃうよ」 美波がハンカチを差し出してくれたとき、 再び、ドアをノックする音がした。 「はーい」 と美波が返事をする。 「美波さん、準備できた?」 開かれたドアから入ってきたのは、 光沢あるグレーのタキシード姿が とっても良く似合ってる新郎の堂本さん。 「あ。莉子さん。 今日は、お忙しい中、 お越しいただいて、ありがとうございます」 深々とお辞儀をされると恐縮してしまう。 堂本さんの、タキシード姿は、 見とれてしまうくらい、ステキで、 私までドキドキしてしまう・・。 「あ。幸太郎。もう時間・・?」 美波が、イスから立ち上がろうとしただけで、 堂本さんは、慌てて美波に駆け寄った。
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