15728人が本棚に入れています
本棚に追加
/673ページ
雨が、降っていた。
建物の雰囲気と、沢山並んだ車。
何のお店かはすぐに分かった。
そこは大通りで似たようなお店がいくつかあったから、どこのディーラーだろうと思って見上げた。
鷹臣くんが働いている会社だった。
傘に隠れてたら気がつかなかったかな。
なんて、卑怯なことを思う。
お店の中央付近に置かれたテーブルにいた鷹臣くんは、パンフレットらしき物を手にしてお客さんと話してた。
笑顔で、時折何かを書き込みながら説明している様子。
初めて見る仕事中の鷹臣くんはすごくカッコよかった。
立ち止まって手を振れば良かったかな。
なんて、都合のいいことを思う。
最初のコメントを投稿しよう!