雲雀

22/27

15743人が本棚に入れています
本棚に追加
/673ページ
「あー…。面倒くさい。鷹臣、見て」 話の腰を折られた俺は鷹臣を追及することなどどうでもよくなり、顔を元のテーブルに戻す。 手探りで携帯を取ると、それを鷹臣に渡し、重い瞼と格闘し始めた。 これだから酒って怖い。 「ひばり、眠いなら部屋行けよ。つぐみちゃんなら軽いからなんてことないんだけど、意識のないお前運ぶの大変なんだからな」 俺から携帯を受け取った鷹臣は、これまた聞き捨てならないことを言い、「ん?」と、俺の眉間にシワを作らせた。 「鷹臣。お前、なんでつぐみが軽いって」 「ひばり。織田が『週末、香澄と飲みに行くから一緒に行こう』って。俺も誘って。って書いてあるけど、誰?香澄って」 今度こそ追及しようと言いかけた言葉は、あやめからのメッセージを読み上げた鷹臣に邪魔をされ、中途半端に終わる。
/673ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15743人が本棚に入れています
本棚に追加