15745人が本棚に入れています
本棚に追加
/673ページ
「お兄ちゃん、鷹臣くんと飲むといつも寝ちゃうよね。困るけど、楽しいんだろうね。私も鷹臣くん来てくれると嬉しいもん」
クリームチーズに生ハムを飾ったカナッペを俺に渡し、クリームチーズにブルーベリージャムを乗せたカナッペを自分の口に運ぶつぐみちゃん。
「俺も楽しいよ。ひばりは気を使わなくて済むし、つぐみちゃんの飯は美味いし」
渡されたカナッペをひと口で頬張り、ワイングラスに手を伸ばす俺を見て、それはそれは嬉しそうに微笑んだ。
「つぐみちゃん。仕事慣れた?」
「うん、だいぶ慣れたよ。お客さん、良い人ばっかりだし。店長は相変わらず笑顔で毒吐くし、甲斐くんにはお説教されるけどね、色々と面倒みてくれるから」
楽しい。
俺の質問にそう答えたつぐみちゃんは、ヘラッと笑い、顔を崩す。
「そうなんだ」
と、笑顔を返しながら
『色々と』って、なんだろう。と考える。
最初のコメントを投稿しよう!