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「ね。やっぱり無理？」
俺の方に上半身を乗り出し、上目づかいで聞いてくる。
そのつぶらな瞳は、純粋すぎる程に真っ直ぐ俺を見つめていた。
「……」
酔っ払っていることは分かる。
分かるけれど、ひばりがいないところでこれは非常に困る。
――ケホ。
と空咳をひとつし、紅生姜の味をワインで流し込んだ。
「つぐみちゃん、あのさ」
そう言いかけ、テーブルに置いたグラスに目を向けたその時。
ゴンッ
と、俺の隣から鈍い音が聞こえた。
「……」
ほんの一瞬目を離した隙。
プツリ。と、操り人形の糸が切れたみたいなつぐみちゃんの屍が、そこにあった。
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