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「……つぐみちゃん」
寝転がる彼女の頭の上に手をつき、身体を少し屈めて声をかけてはみるものの、当然のことながら返事は返ってこない。
スヤスヤと幸せそうな寝顔。
ほんのり赤く染まった頬。
部屋着のワンピースから覗く白い肌。
覗き込んだら見えそうな胸元。
「……」
無防備過ぎる。
『私みたいな幼児体型じゃ色気を感じないから無理だって言われたの』
……色気って
「必要ないよ」
真剣な顔のつぐみちゃんを思い出してフッと笑い、ボソッと呟いて、ワイングラスを空にした。
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