第1章 風鈴

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「ひとる、信太の代わりにフェルの散歩行って来て。」 2階にいる僕がしたからお袋に呼ばれたのは夕方の四時になってすぐだ。フェルは、うちの犬で柴犬とシェパードの雑種である。でもなぜか体長も1mにも届かず、体の部位にどこにもシェパードどの面影がない。 「綾瀬は?あいつはどうした?つーかもともと買いたいって言ったのは信太と綾瀬たちだろ?なんでおれが・・・・・」 おれが最後まで言うのを待たずに、お袋が大声で言ってくる。 「綾瀬は、お父さんと今晩のご飯の足りなくなった食材を買いに行ってくれたの。だから今あんたしかいないの。早く行って来て。」
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