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本棚に追加次に届いたその声は、なぜだかものすごく思いが込められてるかのように、厚く重く感じられていた。
見えないんだけど、私には見えていた。
恭の哀しそうな、切なそうな表情が。
そんな顔してほしくない。でも、そうさせてしまったのは、全て自分のせい。
やりきれない思いが胸の中を埋め尽くす。
私は恭から視線を外し、顔を伏せていた。
何て言ったらいいのかわからなくて、必死に涙を堪えることしかできなくて。
すると、再び恭の手が私を包み込んでくる。
「ここに、いるんだろ?」
「…え?」
「ずっとここにいて、構わないんだからな?」
そう言うと、手に力が入るのがわかった。
そのままギュッと抱き締め、私の首もとに顔を埋めてくる。
その言葉に、ぬくもりに、仕草に、胸の中がギュウッと締め付けられた。
たまらず恭の首に手を回し、抱き締め返す。
込み上げてくる熱いものが半端なくて、目をきつくつぶった。
私だって、いたいよ。
出来ることならば恭から…。
「…離れたくない…」
そう言って恭の顔を両手で包み、自分の目の前に顔を上げさせた。
そして自分から唇を近づけ、重ねていく。
軽いものではなく、最初から大きく唇を動かし、思いきり深く激しく交えていった。
自分のそのままの感情をぶつけるように。
恭の唇もそれに答えるように動いてくると、再びベットの上へ押し倒されていった。
互いに服を脱がしあい、欲するままに欲し、求め合う。
そうなってしまうともう、止めることもできず、どうしようもなくて。
まるで磁石のように貼り付く体は、その後朝を迎えるまで、離れることはなかった。
部屋がうっすら明るくなってくると、私は寝返って恭の顔を見つめた。
今はただ、何事もなかったかのように、いつものあどけない寝顔がそこにはあった。
私は全く眠りにつくことが出来なかったけど、体をしっかり抱き締めてくれていた恭のおかげか、今はなんとか落ち着いている。
と言っても、結局恭に打ち明けることはできず、何も変わってはいない。
それでも私は、大河内家に見つかる前にここから出ていこうとしていた考えを、全て白紙にしていた。
他に別の考えが浮かんでいるわけでもないんだけど。
見つかるのは時間の問題。それは十分理解してる。

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