失意の底

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「顔色悪い」、とあちこちでつっこまれて、かわす事さえ面倒になってきた私は、 自動的に口数も減った 愛想笑いさえなくなった気がしていた私は、 自分の取り柄が微塵もなくなっていることに、全く気がついていなかった ――そんなある日 給湯室 冷蔵庫に頭を突っ込んで、買いだめしていた栄養ドリンク(もはやオヤジ化)を物色していたら 「なあ」 背後から、声がした ――ーーつづく
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