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服従の証を首につけたまま、何をするでもなく過ごしているように見えた。
見えていたのは錯覚だった。
私がコンビニに行き、帰ってくるまでの一時間足らずの間に、彼はしょうもないことをしながら待っていた。そうとしか表現のしようがない。
首がのびきったてろてろの薄いシャツと、穴が空きそうなほど使い古しの下着の上に、縄が這っている。……亀甲縛りというやつだ。よもや自縛さえ身に付けていたとはなんという阿呆か。
期待に満ちた顔である。
縄はカラフルなものではなく、ホームセンターで計り売りしていそうなごく普通のもの。
ソファーベッドというやつだろうか、それに彼を座らせて唇を奪う。緩急つけて吸い、時には下唇だけを舐め、歯列をなぞり、舌を絡め。
離れた瞬間、糸を引いてすぐに切れた唾液がきらりと光ったのが見えた。
酸欠からか息も荒く、紅潮した顔は蕩けている。彼がそうなら、きっと私も同じようなものだろう……
脚を開かせて、その中に収まるようにして口付けていた。今更ながら羞恥を覚えた彼が閉じようとするのを阻止し、しっかりと反応している陰部に膝を当てた。そのまま、ぐりぐりと抉るように動かす。
彼は肩を震わせ切なげに息を漏らす。縄があるから、拘束力は低いとはいえその存在を圧で感じ、ますますの興奮を得ているようだった。
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