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――2011年1月18日、火曜日。午後7時15分。
雛は奇跡的に一命をとりとめ、長い眠りから目覚めた。
雛の弟から知らせを受け、俺は病院に向かった。病室に入ると、虚ろな目で雛が俺を見つめた。
『ひよこ、いつまで寝てんだよ』
『…かんな…づきくん』
雛は小さな声で…
俺の名を呼んだ。
『きっと戻ってくると信じてた…』
俺の目から涙が溢れ、言葉に詰まる。
『タイムカプセル埋めたよ。高校を卒業したら、一緒に開けような』
雛の手を握ると、雛は泣きながら頷いた。
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