夢電車(雛へ)

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◇ あたしは神無月君の日記帳を閉じる。 あの時… あたしはずっとこの言葉を待っていたの。 「神無月君、これ…読んで下さい」 あたしは神無月君に日記帳を差し出す。 ブルーの表紙に桜の花びら。少し色褪せたあたしの日記帳。 夜風に誘われ、桜の花びらが日記帳の上にヒラヒラと落ちる。 ――病室で… 目覚めた時… 神無月君にもう1度逢えて、嬉しかったよ。
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