夢電車(雛へ)

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◇ 神無月君は日記帳を両手で受け取り、にっこり微笑んだ。 「ありがとう、ひよこ」 「あたしこそ、みんなありがとう。あたしが元気になれたのは、みんながいたから…。20歳になったら、またみんなで逢いたいね」 「いいね。2014年3月、ここでまた逢おう!」 少し大人になったみんなの笑顔が、桜の木の下で夜空に輝く星よりも煌めいて見えた。 これからは、神無月君のくれた白い日記帳に、あたしは自分の想いを綴る。 桜の花びらを1枚、栞代わりにページに挟んだ。
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