2話 揺るぎ続ける日常

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「暑い...!!」 一人で買い物に向かったが、やはり暑すぎる... 何故まだ夏でも無いのに気温が31℃まで高いのだ...? 「ああもう!!何でタクシー通らないんだよ!!」 歩いてたら通ると思ったが、今日に限って全然通らないため仕方なく歩いていた。 すると学校が見える道路に出た。 「ここ、確か佐由美が通ってる学校だったよな?」 グラウンドにはサッカー部、陸上部などが練習をしていた。 すると学校の校門に見たことがある人影を見た。 「瑠璃子?」 「マスター!」 瑠璃子の驚きは恐らく終が外に出ている事だろう。 「何でマスターが?」 「パソコン買いにそこの電気屋にな」 町の中では一番大きな電気屋だ。 「なら私もお供していいですか?」 「は?」 瑠璃子が返した言葉は意外な言葉だった。 「実は私も、新しいヘッドホンを買いたくて...」 「へえー、音楽好きなのか?」 「えへへ、その通りです」 まあ女子にはよくある趣味だよな。 「別にいいよ、着いてきても」 「ありがとうございます!」 こいつも俺のことをマスターと呼ぶことを慣れてきたな。 「それでは行きましょう」 「おう」 俺と瑠璃子は一緒に電気屋に向かった。 「終さん?」 しばらくして佐由美が校門に現れた時には終さんが歩いていた。 と言うか終さんが外に出てる。 「あれ?瑠璃子?」 よく見たらもう一人の背後の姿は瑠璃子だった。 「あの二人ってどういう関係?」 まず終さんが外に出て愛依さん以外の女の子と歩く時点でA級珍景なのに年下の、しかも従兄弟の友達と歩いてるとなるとS級クラスだ。 さらに付き合ってる関係だったら従兄弟として恥ずかしい。
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