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確かに会社で一人はそういう人いるが、政府と関わりを持っている人がそんなことするのは失望しかない。
「なんか楽しそうだな...」
佐由美は影に隠れて二人を監視する。
瑠璃子があんなに笑ってるの初めて見た。
私は親友なのにあんなに笑わしてやれない、親友失格だなあ....
「ねえ、マスター」
「ん?」
瑠璃子は不思議と言葉を溜める。
「どうして、学校にいかないのですか?」
それは瑠璃子が一番気になっていた事だった。
「つまらないからだ」
終が返した言葉は冷たい言葉だった。
「どうして?友達が出来て楽しいですよ!?」
私は佐由美と深都と言う親友ができた、この二人といると本当に楽しいのだ。
「楽しい?相手を気遣ってまでコミュニケーションすることが?」
「気遣う必要なんてありません、友達は本当のことを話し合える一種の家族なんです、本気で自分の本心を言える家族なんです!」
私は今までにない最高の言葉を言ったつもりだった。
だが彼の心にはそんな生ぬるい言葉は戯れ言としか思わなかった。
「家族?俺が見た親友関係の者は自分が危機に追いやられると平気で親友を捨てるやつだらけだったけどな」
「それは間違ってる!」
「いいや間違ってなんかない、所詮友達なんて者は自分の生命の分身として人間は捉えているのだ、友達と言うのは自身損害の保険なのだよ」
「...!!」
なんて冷たい目をしてるのか、彼の口から発せられる言葉はとても冷たくて、とても心に刺さった。
自分の考え、貫いた信道さえも全部否定された気持ちだった。
「...!!」
すると終があの冷たい目からいつもの目に戻った。
「すまん、忘れてくれ」
だが言葉は相変わらず冷たかった。
「マスター、貴方は今本当に幸せですか?」
私は唐突に話を反らした。
「...どう言うことだよ?」
「貴方は一度幸せを得た、だがそれは一度奪われてしまった」
「...!!」
やっと終の心に言葉が響いた。
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