2話 揺るぎ続ける日常

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「四日後に大会として、完成するまでに三日間しかない」 「さらに絵の具は破壊されている、美術室で借りることもできるが、すでに他のクラスも借りていることだろうし、余り期待しない方がいいね...」 絶対絶命ってことか... 佐由美はどうしたらいいか考えていた。 「どっち道無理なら犯人を懲らしめようぜ!」 男子の中にはそう言う考えを述べる人もいた。 「ちょっと落ち着いて!!」 友美が止めに入る。 「誰だ!?他のクラスか!?神代か!?」 荷物室 「解決策は見つかったけどよ...」 あまり乗る気ではないのは事実だ。 「約束、してしなったからな...」 そう、昔の俺だったらそんなこと無視してたろう。 だが今の俺は憲章者、約束とは盟約を意味する。 「...行くか...」 俺は教室へと向かった。 「いかせろ!彼奴をぶん殴る!」 いつの間にか終に怒りの矛先が向かっていた。 「だめだよ!ちょっと落ち着いて!」 だが止まらない。すると... 「無様だな...」 終は教室のドアを開いてそう言った。 「なんだよ、何しにきた犯人!?」 「図々しいな、どうして俺が犯人なわけ?貴様らの基準で判断しないでほしいな」 終は随分と上から目線だった。 「な、なんだとお...!!」 「ちょっと神代君!?」 終が来たところで火に油を注ぐだけだった。と思ったが... 「よく聞け、一つだけ打開策がある!!」 「「「え?」」」 全員がそう言う反応をした。 「まあいいよ、俺が犯人だと思うなら無理に聞くことはない、俺は退散するとする...」 「待って...!!」 止めたのは友美だ。 「お願い、教えて神代君」 友美は頭を下げた。 このクラスの為に。 「別にそこまでしなくていいのに...」 そこまでされるとこっちに罪悪感が沸いてしまう。 「ほらよ、そこのメイド服の奴が持っている段ボールがあるだろう」 「私の認証システムをメイド服で統一するのはやめてください」 そこにいたのは愛依だ、段ボールを両手で支えている。
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