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陸攻が悟に連れ込まれたのは、臨時法廷となっている自習室のすぐ隣の自習室であった。
やがて兄弟だけでと言ったにも関わらず康博と弥吉がその自習室に現れると、悟が嫌らしい笑みを浮かべながら口を開く。
「図に乗るなよクズブタめ。
…俺様が一声かければ、女二人くらいどうとでも出来る事を忘れるな。
…いいか?
お前如きが俺様に勝つなんて、万に一つもないんだからな。
これから先、絶対に俺様に逆らわないと約束しろ。
そうそう、会計ナイトの腕を捩り上げた罪は、あの後輩になすりつけちまえよ。
俺様だって鬼じゃない。
そうすれば、今回お前だけは退学にならないよう計らってやってもいいぞ。
断れば…
後は分かるよなクズブタ?」
あの日の砂浜での出来事の時と同様に、悟の目には狂気が宿っているように見える。
やがて三人組は、陸攻がうなだれるばかりで全く逆らわないのを幸いに、勝ち誇った態度で各自陸攻に唾を吐きかけると、何食わぬ顔で法廷へと戻って行った。
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