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「!
茂さん!?」
嵐山が呆気に取られるのも無理はない。
なぜならその海軍大尉は、ほんの十日ほど前京都の小さな料亭で意気投合した、カナちゃんの兄茂であったのだから。
「し、茂さんに敬礼!」
やがて我に返った嵐山は、笹井を促し茂に見事な敬礼を披露する。
茂はこれに速やかなる答礼で応じ、二人に休めの号令をかけつつ口を開いた。
「楽にしてよし。
海軍大尉松本茂だ。
命令に従うと確約するなら、俺の指揮下にて作戦行動に移る事を許すがどうする?」
穏やかながらも有無を言わさぬ口調にて松本大尉。
やがて嵐山が口を開く。
「そら、命令やて言われたら従わなあきまへんでっしゃろ…」
「宜しい。
笹井4号生徒、君はどうする?」
「確約致します!」
間髪入れずに笹井。
やがて松本大尉は満足そうに頷いて話を続けた。
「宜しい。
君らが来てくれれば心強い」
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