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不敵に笑いながら嵐山。
当然それは、島作のちっぽけなプライドを大いに刺激する。
「一流タイムス新聞社社主、久貝島作だ!」
「盗作!?
…社主ともあろう者(もん)が、んな真似したらあきまへんでっしゃろ…」
「その盗作ではない!」
「分かっとうわそんなん。
どないなアホかて、自分から盗作した盗作したなんて触れ回ったりせえへんやろし」
「…私を馬鹿にしているのか君は」
「まさか。
そこの0点ダボ直伝の海軍作法ですわ」
弥吉の顔をチラリと見ながら嵐山。
一方の弥吉は、N極を向けられた棒磁石のN極のように、慌ててそっぽを向いてしまう。
嵐山がその様子に吹き出す誘惑をどうにか跳ね退けた頃、島作は鬼の首でも取ったかのような口調で口を開いた。
「海軍作法だと?
そんな馬鹿げた作法があるものか」
今のところどうにか抑えてはいるが、嵐山の態度が余程気に障ったらしく、内心では早くも堪忍袋の緒がちぎれかけている島作。
それを知ってか知らずか、嵐山はすっとぼけた口調で口を開いた。
「んなアホな。
あん時そこの0点ダボは、海軍作法海軍作法て確かに言うてましたで?
せやろ陸?」
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