新学期。

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「あっ・・・さっきの・・・!」 顔がいい新入生っ!! 「すっごいうなされてましたけど。」 「ん?あ、平気・・・。」 っていうかっ! 「あんた新入生でしょ?!なんでここいんのよ!入学式よ?!」 「だって、面倒だったんで。部活動勧誘会だけ見れればいいかなぁって。」 うわー、入学早々あたしと同じ考えとか。 「ってあれ?時間は・・・。」 携帯をみると9時27分。あと30分はありそうだ。 「先輩は、どこの部活なんすか?」 「え、えぇ、あたし?あたしは男子バスケ部のマネージャー。」 「え?!マジですか?!」 すると急に食いついてきた。 目をキラキラとさせて、期待の目であたしを見つめる彼。 「俺、バスケ部はいるんすよ!ここのバスケ部強いって有名ですよね?!」 「まぁ、強いは強いけど・・・。」 正直、うちは誰か一人が強いんじゃなくて、一人の足らない部分をみんなで補うというチームプレーが基本だ。 そのチームプレーでインターハイ出場などを果たしてきた。 「でも、甘くないからね、練習。やるからには全国制覇が目標だし。」 「そーゆーところがいいんですよっ! 目標は高い方が燃えるんすから!」 面白い子だと思う。 背も高いし、バスケは上手そうだけど・・・。 「中学もバスケやってたんだよね?」 「ん、はい。まぁ。」 「どこの中学行ってたの?」 「んと、南陽中っすね。」 「な、南陽中っ?!あのバスケで超有名な?!」 南陽って私がまだ中学生だったころ全中(全国中学生大会)優勝してたよね?! 「ぽ、ポジションは?」 「センターっす!この身長っすから!」 「え、じゃあ1年でレギュラー入りした南陽の要、あの柴崎準?!」 「あはは・・・バレました?」 バレました?って・・・!!!
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