蝉の声

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「まだ外が明るいね~」  受付のお姉さんの微笑ましい笑顔に見送られ、会場から出るとソラちゃんが空を見上げた。  俺もそれにつられて顔を上げた。  薄い白色の雲がゆっくりと流れて、形を変えてゆく。 「…そうだな」 「明るいと嬉しいね?」 「そう?」  暗いのが苦手なのか?  俺は暗いの平気なんだけど、ソラちゃんは女の子なんだし怖いのかも知れないな。 「だって、明るいと道間違えずに帰れるでしょ?」  ソラちゃんは明るい笑顔で答えた。 「…そうだね」  確かに、暗いと道を間違えそうだ。まして、慣れてない道なら尚更。
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