蝉の声

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「吃驚に人並みとかあるの~?あはは、面白~い」  そんな笑わなくても…。  彼女は盛大に笑い続け、遂に「お腹痛いよ~面白いよ~」と何に対して笑っているのか分からない状況に陥った。  俺もなった事があるから分かるけど、こうなったらどうしようもできない。  俺の場合どうやっても、笑いを止める事が出来なくなるんだ。笑いを堪えようとしても、それすらも可笑しく笑ってしまう。  だから、こうなったらほっとくのが一番だ。 「はぁ~可笑しかった。あ~面白かった」  ソラちゃんは笑いが治まって一息ついた。  治まったのは良いけど、また再発しなければ良いな。因みに、俺はたまに再発する。 「そんなに笑って大丈夫?喉痛くならない?」  いつの間にか俺も笑っていた。 「喉よりお腹が痛~い」  笑ってるし、そんな風には見えないよ?
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