第1章-入学-

3/4
前へ
/4ページ
次へ
カツカツと甲高いヒールの音と共に一人の女性が部屋に入ってきた。 綺麗に結い上げられた髪、整ったスーツ姿、デューク騎士学校の副校長にして天性の弓の使い手、ミクル・ファイスである。 「皆さん今日はこのクラスに新たな仲間が加わります。どうか共に成長していってください。さぁ入ってください。」 現れた銀髪の少年は俯きながら部屋へと入ってきた。そしてミクルの横に立ち正面を向く。 「ユート・エスペラント君です。彼は事情があり昔の記憶がありません。ですが皆さん普通に接してあげてくださいね。ユート君一言どうぞ。」 「よろしくお願いします。」 珍しい碧色の瞳を持つ彼はその一言だけ言うと再び俯いた。 「ユート君の席は一番右後ろのルナさんの横です。では皆さん今日も一日しっかり頑張ってください。」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加