長谷川 部活辞めるってよ

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少し涙目になった所で離してくれた。少し詮索過ぎたかな 頭上に神様がいると信仰している国もあるし 気分を害すよな…… 「ごめん 何か……悪い」 「……………もういいです こちらこそ……」 はぁ やっぱ不謹慎だよな俺は 猫耳少女は立ち上がり俺の顔を見ようともせず 馬車の奥の角まで歩いて行き座り込んだ。 そしてすすり泣く声がまた聞こえた。 ……嫌われてしょうがないか。 今さら傷つかないよ 慣れてるし! 「―――お母さん……お父さん………助けてよ…」 猫耳少女のこだます声で 俺ら捕まった人達は抑えていた悲しみが剥き出しになり 涙を流していた。 自分を除いてだが。 …………こんなファンタスティック状況になって理解し難いけど… 今 わかる事はある。 自分らしくないけど……助ける為に やれる事は俺にだってあるはずだ。 「―― おい 泣くなよじいさん」 たそがれているじいさんに声を掛ける 「なんじゃ! 短し余命に感傷に浸る事さえケチ つけるか!!」 感傷に浸る前に生きる希望を持てよ だからハゲてしまうのだよ じいさん 「そうじゃなくて…… じいさんに借りたいものがある 今そこに付けている短剣俺に貸してくれないか?」 ボロボロのポーチに差しているナイフを要求する。 「これか? 馬鹿な考えはよさんか お前さん一人で何が出来る? 」 「なぁに……じいさんが思っている事じゃないさ 俺に出来るのは保険をかけるだけだ」
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