儚い恋心

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「柊ちゃん、向こうで一緒に食べようよぉ」 「うっせーなっ。 俺は彼女と積もる話があるんだよっ」 まとわりつく葵を振り払いながら、チラチラとかれんちゃんを見る。 せっかく会えたんだ。 思い出話も、あわよくばこれからのことも話したい。 「えーっ。 私だって柊ちゃんとお話したいもん。 小さい時の話とか、柊ちゃんが寮に入っちゃってからの話とかさぁー」 俺の腕にしがみついてきた葵は、唇を尖らしながら見上げてくる。 のぉ!? こいつ、胸だけは成長してやがんな。 あくまでも不可抗力。 見下ろす谷間は深かった。
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