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「ねぇ、柊ちゃん……」
今は誰とも喋る気にはなれなくて、葵の声も聞き流す。
「私のこと女の子として見てもらえないかなぁ?」
あ?
そもそも、お前は女だろ。
「ちゃんと女に見えてるけど?」
さすがに肉ばっかり食ってると代わり映えのしない食感と味に飽きてきて、いい色に焼けたウィンナーに手を伸ばした。
「ほんとっ!?」
「ちょっ!?」
不意に袖口を捕まれて体が傾いた。
「お前、何すんだよっ。危ないだろっ」
そこで見たのは眼光をギラギラ輝かせ、頬を紅潮させる獣と化した葵だった。
第5話 end...
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