MISSION 2-(2)

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だから、ここ数年親戚が集まるお正月やお盆には顔を出したこともなかった。 母が持ってきたお見合いを受けていれば、 今こんな虚しい気持ちにはならなかったのかな・・。 一人で子どもを産んで育てるなんて選択肢よりも、 愛してない人とでも妥協しながら、一生一緒にいるほうが、 幸せだったのかもしれない・・。 あれだけ結婚結婚とうるさかった母も、 35歳の誕生日の日にくれた電話で、 「あんたは好きに生きなさい。」ってため息混じりに言っていた。 そして、それ以来、電話をしても『結婚』って言葉は口に出さなくなったっけ。 親不幸者で、ごめんね・・。
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