MISSION 2-(2)

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ガサリ。 あの日と同じように枯葉を踏む音。 誰かが近づいてきたのは、振り向かなくても分かる。 時間はちょうど6時。 「ちゃんといた・・」 ぼそっとそうつぶやく声が聞こえたので、 私は、ゆっくりと後ろを振り返った。 案の定、後藤類が、ベンチに向かって歩いてきているところ。 『王子』と呼ばれるだけあって、 目元はキリっとしていて、すーっと鼻筋が通っていて、 背も高い。 肌に毛穴なんて見当たらないほどキレイで色白。 だけど、少し猫背で、歩き方に力強さがない。 『王子』って言っても凛々しい王子ではないわね・・。 「タカハラさんって、 バカがつくくらいお人好しだな」 ベンチの左端に座っている私。 右側から回り込んで私の横に来た後藤類は、 まっすぐ私の方を見下ろしながら、サラっとそう言った。
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