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手のひらに鈍い痛みと、パチンという乾いた音。
気づいたら享の頬に、私の平手が飛んでた。
「いってっ」
享の片手は自分の頬を押さえ、
もう片手が私の手首を掴んだけれど、
その手を思いっきり振り払った。
「謝らないわよ。
もうプライベートで二度と話しかけないで」
頭に完全に血が上ってる。
一発叩いただけじゃ収まらない・・。
人に手をあげたことなんてなかったのに・・。
呆然と言い返すこともできない享を置いて、
足早に事務棟の外に出た。
2番目の女として関係を続ける?
何様だと思ってるのよ。
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