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生ビールが二つ運ばれてきて、
堂本のオススメだという料理をいくつか注文した。
二人でグラスを合わせて、
お通しにハシをつけた。
鶏肉のササミと何かの緑色の野菜を和えたおひたし。
確かにすごく美味しい。
「課長こそ。どうして、俺の誘いに乗ったりしたんですか?」
きれいなハシの持ち方。
おひたしを口に運ぶ姿も様になっている。
「なんとなく・・ね。
今日は、まっすぐ帰る気分じゃなかったからかな」
「さっきのため息と関係があるわけ?」
「そうかもね・・」
堂本はいつも覗き込むように人を見る。
そうやって、心まで丸裸にされてしまう気がして、
いつも目をそらしてしまう。
「ずっと聞きたいと思ってたんですけど・・・。
・・課長は、何がしたいんですか・・・?」
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