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3 #2
「森園…何でも一人で背負い込むな。たまには弱音ぐらい吐けよ」
それが出来てたら、初対面の男と一夜を過ごすなんて羽目にはならなかったよなぁ…
なんてことをつい考えてしまう。
いかん。思考が岸谷に流れる。
「ガラじゃないですから」
「お前は…ったく」
素っ気なく応えれば、課長は目を細めて諦め顔。
「あれから、全くか?」
「は?」
「男だよ」
「なッ!何、言ってるんですか!?」
「だって、お前、彼氏いる感じがねーし」
あーあーあーあー!
何で、今、その話題振るかなーー!?
一気に顔の温度が上昇する。
「今の、セクハラ発言ですからね!
ほら、アホなことばっかり言ってないで、さっさと仕事してください」
「お前、上司にアホって…」
だって、このタイミングで、そんな話をする課長が悪い!
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