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「あんた、何か知ってんの!?」
『知ってるわけじゃないけど、考えればわかることだろ?』
「はあ?」
考えてもわかんないから、今、困ってるんだよ!!
イラつきから、岸谷は何も悪くないのに、つい喧嘩腰になってしまう。
『ハアー…冷静になれよ。こんなバカなことやるのって、そこじゃ一人しかいねーんじゃねえの?』
「あっ!!」
淡々とした岸谷の指摘にハッとさせられる。
思い当たるのは一人だけ。
あのクソ女か!!
『まあ、あの女問い詰めたところで、証拠隠滅している可能性が高いだろうけどね』
岸谷の推測は、悉く当たっている気がする。
前田のことだから、私への仕返しで、データ廃棄くらいなら遣りかねない。
とっ捕まえて白状させたいのはやまやまだが…白状させた所で肝心のデータがアウトになっていたから、どうしようもない。
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