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と、話がそれたが、今はそんな場合じゃなかった。 「そんなことどうでもいいから、メモリー早く!」 時間がないのよ!時間が! 「どうでもいいからって……功労者に対して…」 「すみません。ありがとうございます。岸谷さん」 棒読みでお礼を述べ、岸谷の目の前に手を差し出す。 すると、ペチンと軽くその手を弾かれた。 「ダメだな。感謝の気持ちが籠ってない」 「ええ!?ちょっと、急いでるんだってば!」 「じゃ、取引しよう」 「はあ!?」 にやりと不敵な笑いを見せる岸谷。 「デート1回ね」 「はああっ!?」 「いらないの?」 「人の弱みに付け込むなんて、卑怯でしょ!」 「じゃ、いらないんだ?」 「うっ…!」 岸谷は、ピラピラとこれ見よがしにUSBを見せつける。 くっそーーッ! ・
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