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「さ!係長、データの確認してください」
腹黒年下コンビにドン引きしている私を横目に、堀ちゃんはPCに早速USBを差し込み、データの呼び起こしを始めた。
とりあえず時間がないので、堀ちゃんに促されるまま、データ確認をしてゆく。
そこへ小野寺が総務課へと戻ってきた。
「あれ?岸谷?」
「よう」
小野寺から声をかけられ、岸谷は手を挙げて応える。
「どうしたの?」
「データをお持ちしました」
「ああ…そっか。わざわざサンキューな」
岸谷がデータ確認作業をしている私と堀ちゃんを指差すと、小野寺は礼を述べる。
「私服見ると、やっぱり高校の時と感じは変わらないな」
「そうか?」
「眼鏡でだいぶん印象が変わるよね」
「それ、よく言われる。つか、堀さんにも言われたばっかり」
「ハハッ!仕事の格好だと結構年上に見えるもんね」
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