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6 #2
異性としてではなく、あくまでも仕事仲間としての感想だ。
「わかってます。もちろん…わかっています」
ちょっと寂しそうに微笑む小野寺に、胸がズキンと痛む。
結局、私は仕事中心の頭でっかちで…
今だって、せっかく自分の事を好きだって言ってくれる男性に、上手く気遣いできなくて…
「ごめん。小野寺、私……ごめんなさい」
小野寺の告白に対してなのか、自分の不甲斐なさに対してなのか…どちらに詫びているのかも曖昧。
「いいんです。係長の気持ちはわかっています。俺の事、男として意識してないですもんね?」
「小野寺ぁ…ごめん。私はあんたを部下としてしか見られない」
申し訳ない気持ちがいっぱいで、上目遣いで小野寺を窺い見ると、小野寺はふっと頬を緩ませ、優しい表情を見せた。
そして、私の頭をよしよしと撫でる。
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