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すると、男が私の首筋をそっと撫で、私の身体がビクンと怯えたように反応する。
「なるほど。俺のツボかも」
「え?」
小声でボソリ。
よく聞き取れなくてキョトンとした表情で見上げたら、男がニヤリと意地悪そうな顔をしている。
そして、
「いっ!」
グッと私の両手を上から強く押さえつけた。
「手が…」
「お前をめちゃくちゃに壊したい」
「ーッんん!」
手の痛さを訴えようとした矢先、さっきとは全く違った激しいキスが被さってきた。
突然スイッチが入った男に、身体も心もついていけず、余裕がない。
息継ぎもままならないキスから逃れようと頭を振るが、男が両手で顔を抑え逃げられない。
その大きな手を離そうとするが、全く適わない。
熱い。
苦しい。
だけど………気持ちいい。
溶けるような感覚に、次第に力が抜けてゆく。
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